そろもん特に隠してはいないが、俺には超能力のようなものがある。
その辺の動物や道具なんかと意思の疎通ができるのだ。
というか普通に会話できる。
これがまた困った能力で、生活しにくいことこの上ない。
何しろ道具を道具として使えないし、迂闊に虫も殺せない。
しかも他の人間の目がない時なんか道具が勝手に動くこともある。
これが一番厄介だ。
道具の機嫌を取りながらの生活というものは非常に疲れるし、情けなくなってくる。
しかしまぁ、逆にうまく機嫌さえ取れれば結構役に立つこともある。
……これはそんな俺の道具や動物のご機嫌をとったり、おだてたりの日々の記録である……。
すべてのものと会話できる存在、つくものがたり。
彼と彼の周りの道具たちによる日常話。
基本的に一話完結、稀に続く。
さくっと読めるのがソコソコの量である。
電車とかバスとか授業の合間とか、そんな時に読むのをおすすめしたい作品。